Methodology / Metrics
指標辞書
/app の各 page で使う指標の定義を 1 ページに集約します。 各指標について「何を分子・分母 にしているか」「件数% と 金額% で何が違うか」「どの集計が出典か」を定義します。 ツール チップ (数値 hover の popover) は出典 1 件の提示に留まり、 指標どうしの分母差までは 説明しきれないため、 横断的な誤読対策を本ページに成文化します。
追跡の単位 ・ origin_pid (P-ID)
本 site が公金の出口を数える最小単位が origin_pid (P-ID) です。 16 進 16 文字の識別子で、 「ある支払事項」 を一意に指します。 件数系の指標 (終端分類済 / full / partial / 件数% / 見えない欠損) の分母・分子は、 すべてこの origin_pid の 件数 です。
一方で取得率 (completeness) と Cross Pivot の金額% は 金額 (円) を分母・分子にします。 同じ画面の数字でも「件数の割合」 と「金額の割合」 は別物で、 値が 一致しないのが正常です。 末尾の分母の早見表で対照します。
6 終端タイプ (lineage_termination)
公金が「どこまで追えて、 なぜそこで終わったか」 を 6 タイプに分類します (N1 axiom)。 5 タイプは国共通、 public_managed は自治体移管専用です。 どのタイプも付与できていない 残差は「未分類」 として後述します。 以下の定義は UI の辞書 (lineage-status-copy.ts) を そのまま参照しています。
full
全段階追跡
受給者まで chain 終端の全段階を追跡できている分類。
partial
一部追跡
受注企業 (元請) までは追跡できているが、 下請以降は公開制度の対象外で追跡が終端する分類。
individual
個別給付
個人 / 世帯 / 個人事業主 等が制度上の chain 終端となる分類 (児童手当 / 年金給付 / 生活保護 等)。
end_unknown
追跡不能
契約金額が公開対象未満 (物品役務 1,000 万円未満 等) で受注企業の特定情報が公開されていない分類。
restricted
公開制限
特定秘密保護法 / 個人情報保護法 等の法令により受注企業の特定情報が非開示扱いとなる分類。
public_managed
自治体運営
中央政府からの交付金等が自治体に渡った時点で本 site の chain 終端となる分類。 自治体内部の続きは自治体決算カードで確認可能。
比率指標の分子・分母・出典
A. 概観 / Cross Pivot / 完全性 page で使う割合指標を定義します。 件数ベースと金額ベースが 混在するため、 各指標の分母・分子・集計軸を明記します。
終端分類済
歳出の出口 (origin_pid) のうち、 6 終端タイプのいずれかを付与できたものの割合。 A. 概観の先頭 KPI。
- 分子
- 終端タイプを付与できた origin_pid 数 (= 全 origin_pid − 未分類)
- 分母
- 当該年度の全 origin_pid 数 (total_origin_pids)
- 出典・軸
- lineage_termination 集計 (LineageTerminationSummaryResponse)。 件数 (origin_pid 数) ベース。
最終受取先まで到達 (full)
受給者まで chain 終端の全段階を追跡できた origin_pid の割合。 終端タイプ full の件数比率。
- 分子
- lineage_status='full' の origin_pid 数
- 分母
- 当該年度の全 origin_pid 数 (total_origin_pids)
- 出典・軸
- lineage_termination summary。 件数ベース。
一部受取先まで (partial)
受注企業 (元請) までは判明し、 下請以降が公開制度の対象外で終端した origin_pid の割合。 大口は確認済、 少額契約・再委託先は未確認。
- 分子
- lineage_status='partial' の origin_pid 数
- 分母
- 当該年度の全 origin_pid 数 (total_origin_pids)
- 出典・軸
- lineage_termination summary。 件数ベース。
件数% (origin_pid 数ベース)
Cross Pivot (主要経費 × 終端タイプ) の 1 セルが、 その主要経費の中で何割の件数を占めるか。 ADR-0126 凍結列。
- 分子
- 主要経費内・当該終端タイプの origin_pid 数
- 分母
- 主要経費内の全 origin_pid 数 (終端タイプを問わない COUNT)
- 出典・軸
- LineageStatusPivotRow の *_pct 列 (ADR-0126 凍結)。 件数ベース。 Cross Pivot のトグル表示。
金額% (円ベース)
Cross Pivot の 1 セルが、 その主要経費の中で何割の金額を占めるか。 ADR-5039 で凍結 schema を壊さず additive 拡張した列で、 Cross Pivot の既定表示。
- 分子
- 主要経費内・当該終端タイプの金額 (amount_at_termination の SUM)
- 分母
- 主要経費内の全金額 (終端タイプを問わない SUM)
- 出典・軸
- LineageStatusPivotRow の *_amount_pct 列 (ADR-5039)。 金額 (円) ベース。 mview expenditure_cross_pivot_summary 由来。
取得率 (completeness verified)
決算明細事項の金額のうち、 出典あり かつ 突合 rule 0 違反で両側検証できた割合。 G. 補助指標 / 完全性 page で表示。 件数% 系とは分母が違う (金額ベース)。
- 分子
- verified tier の金額 (出典あり + active rule 0 viol)
- 分母
- 決算明細事項 leaf の全金額 (settlement_detail_pdf_item、 一般会計・政府関係機関、 特別会計は純計化整備中)
- 出典・軸
- completeness /overview endpoint の tiers.verified (ADR-4883)。 金額 (円) ベース。 ※金額絶対額は階層多重計上のため割合・件数を主表示とする (#1214)。
見えない欠損 (未分類 / silent gap)
終端タイプをまだ付与できていない残差。 0% でも常時表示し、 握りつぶさない (N1 axiom)。 「追えなかった」 ことを honest に残す。
- 分子
- lineage_termination 未投入の origin_pid 数 (unclassified.count)
- 分母
- 当該年度の全 origin_pid 数 (total_origin_pids)
- 出典・軸
- LineageTerminationSummaryResponse.unclassified。 件数ベース。 100 − Σ(6 終端タイプの件数%) と一致 (silent gap 0% を DB 制約で物理保証)。
分母の早見表 (件数ベース ・ 金額ベース)
同じ画面の指標でも分母が違うため、 値が一致しなくても矛盾ではありません。 件数の割合と 金額の割合を取り違えないための対照表です。
| 指標 | 分母の集合 | 軸 |
|---|---|---|
| 終端分類済 / full / partial / 未分類 | 当該年度の全 origin_pid | 件数 |
| 件数% (Cross Pivot) | 主要経費内の全 origin_pid | 件数 |
| 金額% (Cross Pivot) | 主要経費内の全金額 | 金額 |
| 取得率 (completeness verified) | 決算明細事項 leaf の全金額 | 金額 |
例: 件数% で大きく見える終端タイプでも、 1 件あたりの金額が小さければ金額% では小さく なります。 「取得率 (金額) が高い」 ことと「終端分類済 (件数) が高い」 ことは別の達成で、 一方が他方を含意しません。
関連
- /methodology/roadmap ・ 検討中事項 (v2 Considerations) と投票機構の方針
- /app/completeness ・ 取得率 (verified / partial / provisional / unknown の 4 tier)
- /about ・ N1 Lineage Transparency / N2 Natural Neutrality を含む不可侵原則